開発・届出前に知っておきたい機能性表示食品の注意点

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機能性表示食品は国の審査がないものの、食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な書類を販売前に消費者庁長官へ届け出る必要があります。本記事では機能性表示食品を届け出る前に知っておきたい注意点をご紹介します。

機能性表示食品の注意点

ここでは、機能性表示食品を届け出る前に注意しておきたいことをご紹介します。

届出のための準備時間と費用

機能性表示食品の届出に必要な準備期間と費用を押さえておくことで、商品企画・開発から販売までのスケジュールや予算を立てやすくなります。そこでまずは、機能性表示食品の届出にどのくらい準備期間と費用が必要なのかについて見ていきます。

届出のための必要期間

準備を含めた届出のための必要期間の目安は、一般的には6〜12ヶ月、早くても3〜4ヶ月程度です。
素材メーカーから機能関与成分に関する研究レビューの提供を受けず、すべて自社で準備する場合は、12ヶ月以上を想定しておくことが望ましいでしょう。

なお、機能性表示の届出をする際には販売日の60日前までに書類の提出が必要であると規定されています。消費者庁では、50日を超えない期間に受付を完了し、公表することを目標としていますが、連絡受領後の短期間にパッケージングや販売店の店頭に並べることは現実的ではありません。販売の準備期間も想定しておきましょう。

届出のための費用

機能性表示食品の消費者庁への届出そのものには費用はかかりません。そのため届出のための予算を準備する必要はありません。

国の審査はないが、届出資料に不備がある場合は、書類の修正や追加で書類を提出する必要がある

機能性表示食品では国による審査はありませんが、届出内容に不備がある場合は差し戻しがあり、届出資料の修正もしくは追加で書類を作成した後に再度届出を行うことになります。その場合でも改めて販売日の60日前までに書類の提出となるため、販売日の設定には注意しておく必要があります。

届出事項
・基本情報
・安全性の根拠
・生産・製造及び品質管理
・健康被害情報の収集体制
・機能性の科学的根拠
・表示の内容(パッケージデザイン)
・作用機序

機能性表示食品の届出に必要な書類

機能性表示食品の届出は、「機能性表示食品制度届出データベース」上で行います。まずは食品関連事業者の基本情報の届出を行い、ユーザーIDを取得することが必要です。

書類に関しては、以下の領域に分けて届出をする必要があります。

・基本情報
届出者、届出事項及び開示情報についての問合せ先、安全性の評価方法、機能性の評価方法などに関する基本情報を記載します。

・安全性の根拠
機能性関与成分が「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料リスト)」に含まれている成分でないこと、及び食品衛生法に抵触しないことを確認します。また、特定保健用食品における安全性審査が行われているかを確認します。

・生産・製造及び品質管理
必ずしも機能性表示食品に特化した体制が必要というわけではありませんが、その情報を正確に届出資料に記載し、消費者に適切な情報を提供する必要があります。

・健康被害情報の収集体制
万が一健康被害が発生した場合、速やかに情報を収集し、行政機関へ報告するための体制を整えていることを示す必要があります。

・機能性の科学的根拠
最終製品を用いた臨床試験に係る資料と、最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビューに係る資料の2種類があり、いずれかを機能性の科学的根拠を説明する届出資料として提出します。
なお、実際には最終製品を用いた臨床試験は滅多に行われることはなく、効果が確認された機能性素材を配合する商品が大多数です。

・表示の内容
機能性表示食品である旨や機能性、一日当たりの摂取目安量、摂取の方法など、パッケージに表示しなければならない項目について記載します。

・届出情報
食品関連事業者及び届出食品に関する基本情報や作用機序に関する説明を記載します。

以上のように、届出に必要な書類は種類が多いため記載漏れに注意しましょう。

パッケージに表示される表現

パッケージに表示できる表現は機能性についての記載となりますが、表現によっては記載できないものもあります。
例えば、「診断」「予防」「治療」「処置」など医学的な表現は記載できません。また、「糖尿病の方に」「高血圧の方に」など、疾病の治療効果または予防効果を暗示する表現や、「増毛」「美白」など健康の維持及び増進の範囲を超えた意図的な健康の増強を標榜するものと認められる表現も記載できないため、注意が必要です。

スムーズに届出を行うには

機能性表示食品の素材を提供するメーカーには、以下のようなサービスを提供する企業があります。

①素材のみを販売する
②素材の販売と共に研究レビュー(SR)を提供する
③素材の販売と共に研究レビュー(SR)並びに届出資料を提供してくれる
④素材の販売と共に研究レビュー(SR)並びに届出資料の提供と確認を行ってくれる
⑤素材の販売から届出資料の作成も行ってくれる

このようにさまざまなパターンがありますが、機能性表示食品の届出をスムーズに行うためには、届出資料の提供だけでなく、資料の確認まで行ってくれるなど、サポートが充実したメーカーの素材を採用して商品開発を進めることがおすすめです。

森下仁丹は機能性表示食品の開発・届出サポートを行っております

森下仁丹で取扱う原料を自社の機能性表示食品に使用する場合、機能性表示食品の届出のサポートまで行っているため、スムーズに機能性表示食品の開発を進めることが可能です。
機能性関与成分の研究レビュー(SR)の提供をはじめ、その他の様式もご提供します。さらに、届出前に森下仁丹で内容をチェックすることにより、差し戻しの可能性を減らすことが期待できます。
「届出の機能性表示食品のガイドラインがわからない」、あるいは「自社で機能性表示の届出まで完結できる知識・ノウハウが無い」といったお悩みを抱える企業様にも最適です。

森下仁丹の機能性表示食品の開発・届出サポートにご興味のある方は、下記よりお問合せください。

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お役立ち資料
機能性表示食品の企画・届出サポートブック
本資料では、機能性表示食品の企画から届出までの流れを具体的にご紹介します。
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