体脂肪燃焼に役立つ成分とは?注目成分をご紹介
本記事では、内臓脂肪を減らすために脂肪燃焼の促進についてご紹介します。
内臓脂肪を減らすには
脂肪燃焼のためには、脂肪の分解をする必要があります。 以下ではまず、内臓脂肪を減らすために、脂肪の分解の促進が必要である理由とそのメカニズムについてご紹介します。
脂肪の分解を促進する
脂肪(中性脂肪)を摂取すると、リパーゼという酵素により体内で脂肪酸とグリセリンに分解され、小腸で吸収された後は中性脂肪に再合成され、体脂肪として体内に蓄積されます。 この体内に蓄えられた中性脂肪は、分解されると遊離脂肪酸になり、肝臓や筋肉に運ばれエネルギーとして活用される状態になることで燃焼するため、脂肪の分解を促進することで内臓脂肪は減りやすくなります。
脂肪燃焼とは
脂肪燃焼を促進させるためには、運動などによりカロリー消費を高め、糖だけではなく脂肪もエネルギー源として活用する必要があります。 以下では体内の脂肪にはどのような種類があり、どのようなメカニズムで脂肪が消費されて体脂肪の減少につながるのか見ていきます。
主な脂肪の種類
脂肪には大きく分けて白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があり、このうち肥満の原因となるのは白色脂肪細胞です。 白色脂肪細胞は中性脂肪などを取り込んで、エネルギー源として体内に蓄積する役割があります。蓄えられた脂肪は、蓄積する場所によって「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類に分けられ、これらが一般的に「体脂肪」と呼ばれます。 内臓脂肪は胃や腸、肝臓など腹部の内臓周辺につく脂肪です。男性は内臓脂肪がつきやすいと言われています。内臓脂肪が多いタイプの肥満は上半身が太って見えやすく、「リンゴ型肥満」とも言われます。 内臓脂肪は蓄積されやすい一方、比較的減らしやすい点が特徴です。 皮下脂肪は皮膚の下にある皮下組織につく脂肪のことです。特に太ももやお尻などにつきやすく、下半身のボリュームが大きくなることから、皮下脂肪が多いタイプの肥満は「洋ナシ型肥満」とも言われます。 内臓脂肪とは対照的に女性は皮下脂肪がつきやすいと言われ、一度皮下脂肪がつくと減らしにくい点が特徴です。 一方、褐色脂肪細胞は、首やわきの下、心臓の周りなどの体の限られた部分にしかありません。脂肪を分解し熱を産出する役割があるため、寒い環境にも適応することができます。 エネルギー貯蔵の役割がある白色脂肪細胞に対し、体温調整のための熱生成の役割を担うのが、褐色脂肪細胞になります。 続いて、脂肪の燃焼メカニズムをご紹介します。
脂肪燃焼のメカニズム
脂肪燃焼は「分解」「運搬」「燃焼」の3つの流れによって行われます。 「分解」はカフェイン摂取や運動を行うことにより交感神経が活発になり、リパーゼという酵素が活性化することにより行われます。リパーゼによって中性脂肪は遊離脂肪酸とグリセリンに分解され、血液中に放出されて肝臓や筋肉に取り込まれます。 「運搬」はエネルギー源である遊離脂肪酸を、肝臓や筋肉の細胞にあるミトコンドリアという器官に運ぶことです。ミトコンドリアは脂肪を代謝(燃焼)するための焼却炉にあたりますが、遊離脂肪酸をミトコンドリアに運び入れるためにはカルニチンという成分の手助けが必要であることが知られています。 「燃焼」は肝臓や筋肉のミトコンドリアに運ばれた遊離脂肪酸がエネルギー源として利用されることです。エネルギー源としてはまず糖が使われますが、有酸素運動など、長く続けられる運動をすることで、遊離脂肪酸がエネルギー源として利用されやすくなります。
脂肪燃焼に役立つ成分とは?
内臓脂肪を減らすためには脂肪の分解促進が重要となります。そこで以下では、それらに役立つ成分をご紹介します。
脂肪燃焼に役立つ成分①:ローズヒップ由来ティリロサイド
ローズヒップ由来ティリロサイドはポリフェノールの一種であり、「ローズヒップポリフェノールMJ」はローズヒップの種子も含めた果実まるごとから抽出したエキスです。ローズヒップはイヌノイバラとも呼ばれるバラ科植物の果実であり、ハーブティーやジャムとして食されているほか、化粧品の原料としても利用されています。 ローズヒップ由来ティリロサイドには、肝臓や筋肉で行われている脂肪の代謝を促進することで体脂肪を減らす機能が報告されています。
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脂肪燃焼に役立つ成分②:茶カテキン
ポリフェノールの一種であるカテキンは緑茶をはじめ、抹茶、大豆、小豆、ココアなどさまざまな食品に含まれています。 お茶に含まれる茶カテキンには、肥満気味の方の内臓脂肪を低下させる機能があることが報告されています。
脂肪燃焼に役立つ成分③:ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンとは、ブラックジンジャーに含まれているフラボノイドというポリフェノールの一種です。
ブラックジンジャーは黒ウコンや黒ショウガ、クラチャイダムとも呼ばれるタイ原産のショウガ科バンウコン属の植物であり、タイでは古くから健康に良い食品として知られています。 ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、日常活動時のエネルギー代謝において、脂肪を消費しやすくする機能があることが報告されています。
脂肪燃焼に役立つ成分④:葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)
葛の花は香港などで1950年代からお茶として飲用されてきました。
葛の花由来イソフラボンは、葛の花に含まれるイソフラボンの一種です。 イソフラボンは大豆や豆乳などに含まれるポリフェノールとして知られており、女性ホルモンのエストロゲンと似たような分子構造をしています。 分子構造が似ていることからイソフラボンとエストロゲンは似た働きをしますが、葛の花イソフラボンに含まれているテクトリゲニン類は内臓脂肪を減らすのを助ける機能があり、大豆イソフラボンには見られないような機能が報告されています。
脂肪燃焼に役立つ成分⑤L-カルニチン
L-カルニチンとは、脂質代謝に深く関与する成分であり、脂肪酸をミトコンドリア内に運ぶ役割を担います。肝臓で必須アミノ酸のリジンやメチオニンをもとに合成され、体内(筋肉細胞)に存在しています。
脂質がエネルギーに変換されるためには、細胞内のミトコンドリアの働きが不可欠です。L-カルニチンは脂肪酸と結合することで、脂肪酸をミトコンドリア内に運搬する役割を持っており、L-カルニチンが体内に十分に存在することで、摂取した脂肪の効率的な燃焼を助ける効果が期待できます。
L-カルニチンは肉類に多く含まれており、特に「ラム」や「マトン」と呼ばれる羊肉や、牛肉に豊富に含まれています。
脂肪燃焼に役立つ成分⑥ビタミンB群
ビタミンB群は、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシンなどを含むビタミン類の総称です。ビタミンB群にはビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類があり、いずれも水溶性のビタミンです。
ビタミンB群は互いに助け合いながら機能する特徴があり、摂取した栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)からエネルギーを生み出す「エネルギー代謝」を促進するうえで欠かせません。
ビタミンB群の中でも、脂肪の代謝促進に関わるものがビタミンB2、B6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンであり、脂肪を効率的に燃焼するために重要な役割を果たします。ビタミンB群が不足すると、効率的な脂肪の代謝が進まず脂肪が体内に蓄積しやすくなります。
このほか、ビタミンB群には皮膚や粘膜の健康維持を助けるはたらきや、髪の毛や爪の形成を促進する効果など多くのはたらきがあります。
ビタミンB群が多く含まれている食品としては、レバーやウナギ、カツオなどが代表的です。
脂肪燃焼に役立つ成分⑦CoQ10
CoQ10は、コエンザイムQ10とも呼ばれる脂溶性のビタミン様化合物であり、かつてはビタミンQとも呼ばれていました。強い抗酸化作用を持ち、ビタミンB群と同様にエネルギー代謝を促進するはたらきがあり、脂肪(さらに糖やたんぱく質)からエネルギーを生み出すのに役立ちます。体内ではエネルギー生産に深く関与する細胞内のミトコンドリアに多く存在しています。
CoQ10が多く含まれている食品としては、肉類(特に牛、豚などの内臓部)や魚介類、ナッツ類が挙げられます。
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